WETHEPEOPLEから今秋以降リリース予定の『REVOLVER』が発表。ピーキー過ぎずモッサリでもないオールラウンドなフレームの登場
このタイミングでお披露目かと驚きを隠せないのが正直なところですが、日本時間の昨晩にWETHEPEOPLEから新作フレームの『REVOLVER』が発表されました。
BMXライディングをストリート、パーク、トレイル(レースやフラットランドも)と大分類できますが、それぞれにおいてスタイルの細分化を感じるのは私だけではないでしょう。ストリートを例に挙げると、街の造形をいかに利用するかを楽しむライダーもいれば、アプローチの難しいレッジやレールでペググラインドすることに達成感を求めるライダーもいますし、個々の趣味嗜好や生活環境などで求めるものやスタイルは多様に広がっていきます。
それらスタイルの広がりに合わせ、それぞれの思想で設計されたフレームが各ブランドからリリースされていて、種類も豊富。細かく情報を集めていけば、きっと各個人が求める設計のフレームへとたどり着くことも可能でしょう。しかし、自分の求めるフレーム各部の寸法や角度が定まらないライダー、またはライディングのスタイルや方向性を特定しないライダーにとっては、ある程度スタイルを特定する設計のフレームを選択することは多少の勇気を必要とするのではないでしょうか。
エンドや後三角に負担のかかるグラインドに打ち込むこともあれば、マニュアルや回転技を取り入れたトリッキーなこともするし、ときにはトレイルやスケートパークでジャンプやカービングも楽しむよ。そのようにオールラウンドにBMXライディングを楽しむならば、何かに特化しない、挙動はピーキー過ぎずにモッサリでもない設計のフレームを好んだり求めるライダーは少なくないでしょう。
今回発表されたWETHEPEOPLEの『REVOLVER』は、多様なライディングスタイルを許容する設計思想から生まれたオールラウンドなフレームです。
『REVOLVER』を設計したWETHEPEOPLE専属デザイナーのMikael Frisk自身も、細かなトリックもランプライドもグラインドも楽しみ、ジャンプすることもあり、BMXライディングをオールラウンドに楽しむライダーのひとりです。パークを縦横無尽に攻めビッグジャンプもこなすPaul Thoelenと、トリッキーなストリートライディングを身の上とするMax Geartigという相反するスタイルのチームライダーからの意見も取り入れ、この『REVOLVER』プロジェクトは進められました。
多様なスタイルの中でフレームへ求める共通点があるならば、丈夫であることは誰もが望むところではないでしょうか。ペダリングしかり、グラインドや回転系のトリック時もしかり、REVOLVERには随所にフレーム剛性を高める設計が施されています。
その他のラインナップに比べシートステイを太く設計し、トップチューブのシートチューブ近辺を肉厚に設定。そして、チェーンテンショナーを内蔵する7.5mm厚のドロップエンドに加え、延長するパイプが短く済み、各先端の溶接面を広く設定できることから、後三角の剛性確保に一役買うウィッシュボーンスタイルのチェーンステイを採用。ドロップエンドのみならず、ウィッシュボーンチェーンステイのBBと接続するチューブも型を起こしたインベストキャスト製といった熱の入れようです。
前述のPaul ThoelenとMax Geartigに加え、UKのYakob Swyerもテストライディングを進めている『REVOLVER』は、今年の秋以降のリリースを予定しています。
A: Top Tube: 20.75″/21″/21.25″
B: Chain Stay: 13.25″-13.75′ optimized for 13.25″-13.5′
C: Head Tube Angle: 74.85°
D: Seat Tube Angle: 71°
E: Bottom Bracket Height: 11.5”
F: Stand Over Height: 9.1”