WETHEPEOPLE 2013 完成車は、本気で乗れるBMXである

上の映像は、昨日RIDE USのサイトにアップされたもの。
WETHEPEOPLEのDylan Stark、Chester Blacksmith、Andrew Jackson、Pete Sawyerら4人のライダーがTransworldのスケートパークでWETHEPEOPLEの2013年モデルの完成車TRUSTを乗り回してます。

映像の中でこの4人がライディングしていたTRUST。どうやら今週金曜日からの募集受付によりプレゼントされるとのこと。
募集形態などの詳細は発表されてませんし、日本からも受付けてくれるのか定かではありませんが、ライディング内容のとおり乗れるBMXであることに違いはありませんね。

さて、このTRUST。店頭希望小売価格¥84,000なわけですが、この価格帯のBMX完成車ってどれだけ乗れるバイクなのか?みなさんはどのように考えますか?

先に結論を挙げると、いきなり本気でBMXライディングが可能です。
強いて言うならば、前後に履かれたサイドがヤワな完成車用のタイヤをECLATやWETHEPEOPLEのタイヤに交換すれば、パーフェクトなフィーリングと性能が上乗せされます。

なぜ、本気でライディング可能といえるのか?

1. バラ売りフレームと遜色なし

WETHEPEOPLEは、それぞれがバラバラで販売されるフレームやフォーク、そしてその他のパーツと同等に全力で完成車を開発しています。
それを証明する形で、構成するほとんどがバラで発売されているENVYというフラッグシップモデルをラインナップしています。

TRUSTもその全力の姿勢に漏れること無く、気合の入ったフレームが奢られてます。

通常考えられる完成車用フレームの域を超えて細部まで気が配られており、ロゴがエンボス加工されたガセット入りのダウンチューブと、インベストメントキャスト(ロストワックス)によって鋳造されたドロップエンドにつながるシート・チェーンステイには、進行方向先端から後端に向け細くなるテーパードチューブを使用。
これらのパイプは、耐久性と重量のバランスに優れたバテッド加工済みの4130クロモリ製です。

さらに歓心するのは、インベストメントキャストのドロップエンドには標準でチェーンテンショナーが内蔵されているということ。

ドロップエンド後方より差し込む形でホイールが装着されるBMXの場合、ペダルを漕ぐことでチェーンを介してホイールが進行方向へ引っ張られることになり、ホイールの固定ナットやボルトを強く締め込んでいてもホイールが進行方向へ向けズレ、チェーンがたるんでしまうことが良くあります。

それを回避するために、別売りのチェーンテンショナーを利用するケースもある。
運よく好みのものが見つかれば良いですが、せっかく美しく設計されたマイバイクにマッチする物を見つけることは意外と難しいものです。

しかし、WETHEPEOPLEの完成車のうち、今回のTRUST、そして上位モデルのZODIACとENVYには、高級なバラ売りフレームと同様にチェーンテンショナーがドロップエンドに内蔵されています。

2. パーツ構成が贅沢

BMXの完成車に求めることとして、パーツ構成の充実度を挙げるライダーは少なくないでしょう。

フラッグシップモデルのENVYのように、ほとんどのパーツをECLATで構成することは非常に高価になるため難しいですが、それに近い充実感が得られるとしたらどうでしょう?

TRUSTには、バッチリとカドの出た削り出しのステムやスプロケットが装着されている他、高級パーツと同様に19mm径で48本のスプラインが切られたスピンドルを使用するクロモリ製3ピースクランクも装備しています。
その3ピースクランクには、スリムで喰いの良いECLATのSALSH PC PEDALが装着されている嬉しい仕様。

標準ではサイドがヤワなタイヤが使用されていると前記しましたが、それが装着されるホイールは花マルです。

実際にタイヤがハメ込まれるリムはECLATのTRIPPIN AEROとTRIPPIN STRAIGHTを前後に使用。
軽量でいて3本のピンによってシッカリとジョイントされているので、少々ラフなライディングでも十二分に耐久性を発揮します。

そして、そのリムに36本のスポークで繋がれ、ホイールの回転、すなわちバイクの進み具合を担うハブ。

前後ともカートリッジ式のシールドベアリング使用であることは当然ですが、フロントハブは、最近のトレンドであるフィーメールタイプです。
ベアリングを支えるハブシェル内部のアクスルと、ハブをフォークと固定する左右のボルト2本、合わせて3ピース構成のハブになります。

リヤホイールのカセットハブには中空アクスルが使用され、丈夫でいて重量が抑えられているところも評価出来ます。

さらに、これら前後のハブにはハブガードが無加工で装着可能です。
BMXでペグのグラインドを楽しみたい人は、ショップの方に相談してみてください。
WETHEPEOPLEの完成車は、このTRUSTの他、ほとんどのバイクに前後ともハブガードを装着することが可能です。

装着例などは、以下のリンク先から確認してください。
昨年の記事になりますが、基本的なところは共通なので参考になるはずです。

◆WETHEPEOPLEの完成車にSALTとSALTPLUSのハブガードを装着してグラインドを楽しもう!!

※写真は、2012年モデルのTRUSTです。

3. 最後に実体験を


※写真は我満氏より

上の写真は、この記事を書くYossyが昨年のPerugia CupでこのTRUSTをライディングしていた時のワンカット。

当日は自分のバイクにトラブルが発生し、ブースに展示していたTRUSTで急遽ライディングすることになり、サイズやポジションなどが自分に馴染んでいるワケもなく、パーフェクトに乗りこなせたわけではありませんでしたが、TRUSTの持つポテンシャルを十分に感じられた日になりました。

自分のバイクから乗り換えて一漕ぎ目からフレームや各部のシッカリ感を感じ、安心して身を委ねることができました。
その安心感からか飛ばしすぎた面もあり、エアー中に空中分解してTRUSTを投げ飛ばしてしまったのですが、4m強ほどの高さからランプそして地面へと叩きつけられたTRUST。全然無事でした。
フレームはもちろんのこと、バーもフォークもホイールにも曲がりやクラック等は見当たらず、そのまま現在でもZENのWETHEPEOPLE試乗車として仕事を全うしています。

先頭の映像とは異なる形でWETHEPEOPLEのBMX完成車の出来の良さを体験したことになりますが、Perugia Cupような本気の場でもイケることを証明したことに違いはありません。

ZENは、今回のTRSUTをはじめとするWETHEPEOPLEの完成車を自身を持ってオススメします。

残念ながらフラットランドには対応しませんが、ストリート、スケートパーク、トレール(ダートジャンプ)など、走り回ったり、グラインドしたり、飛んだり、そんなライディングを楽しみたいという人は、ゲットして間違い無しです。

◆WETHEPEOPLE 2013 完成車はここからチェック

WETHEPEOPLEではTRSUTの他、下位モデルのREASON、上位モデルのZODIACやVOLTAをチームライダーがライディングしテストした映像も公開してます。
下の各リンク先からチェックしてください。

◆WETHEPEOPLE Reason + Trust Bike Tests.

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◆VOLTA X ZODIAC TEST

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