ピロのバイクチェック|新たな自分スタイルの発見を楽しみたいALIVE INDUSTRY GRAD TYPE 1
1年8ヶ月乗ったALIVE INDUSTRYのBAD LANDS (TT21″ / 2,260g)から、今回も同じくALIVEのGRAD TYPE 1 (TT21″ / 2,285g)へ乗り換えました。
初乗りからレールの撮影が出来る程しっくりきた。
同じフレームを何年も乗る僕にとって、こんなに早く乗り換える事は今までなかったのですが、とても満足できる組み上がりとなりました。
特に
・トップチューブ
・チェーンステー
・ヘッド角
・ステム
・BB
・スタンドオーバーハイト
この6点については、違いや組み方のコツを強く体感したので、下に具体的な感想をお伝えします。この点で迷っている方も多いみたいなので参考になったらうれしいです。
2019年8月 : ALIVE INDUSTRY BAD LANDS 21″
2021年4月 : ALIVE INDUSTRY GRAD TYPE 1 21″
トップチューブ長 : 20.9″ → 21″ → 21″
チェーンステイ長 : 13.21″ → 13.2″-13.4″ → 13.6″-13.85″
ヘッド角 : 75° → 75.2° → 74.5°
シート角 : 71° → 71° → 71°
BB高 : 11.7″ → 11.7″ → 11.625″
スタンドオーバー : 8.5″ → 8.75″ → 9.25″
- 後輪の位置
- レースの影響
- 運命
BAD LANDSでにMullet Products 26Tのスプロケットを装着した際、後輪の位置をリアエンドの先端ギリギリまでの最長にセッティングしたら、バンクからのバニーホップがとんでもなく高くなった。これは自分で驚くほど高かった。しかも、ランプでのマニュアルもとてもやりやすくなった。
しかし、シャフトは先端ギリギリだし、ペグはエンドから半分飛び出している状態。これには少し不安を感じていた。
怪我のリハビリでBMXレースを始めていたのだが、レース専用のバイクを組むほどドハマりし、3年半程経過中。すでにリハビリではなく、マスターズクラスで真面目にレーサーもやってます。
レースバイクはリアがすごく長いので、ストリートバイクに慣れてしまっているとフロントがとてもとても上げづらい。
そこで、レースバイクとの乗り味とサイズ感をなるべく少なくできたらどうなんだろうと考え、リアの長いフレームを探したら、ALIVEのGRAD TYPE 1 がベストだった。
下台座のブレーキも懐かしくて魅力的だし在庫もあるし、これも運命かなと直感。その他のジオメトリーも見比べ、どんな乗り味になるのかと数日間想像し、レヒトに電話して決定した。
乗り味は想像以上にしっくりハマった。ひと漕ぎ目と、フロントを上げた瞬間はほんと気持ち良くてうれしかった。
- トップチューブ
- チェーンステー
- ヘッド角
- ステム
- BB
- スタンドオーバーハイト
- スプロケット
変更なく21″
13.2″-13.4″ → 13.6″-13.85″とかなり長くなった。
しかし、エンドの先端ギリギリで組んでいたBAD LANDSと同じの長さと位置に後輪を固定。(26T×9T半コマ無しで約13.66″)
75.2°→74.5°になった事でハンドルは近くなり、ホイールベースは長くなる。
またがると短く感じ、走ると長く感じる。ハンドルが近くなるとフロントが上がりやすくなるが、上がり過ぎるのは、まくられたりすっぽ抜けるので1番困る。
スペーサー無しのベタ下げで使用していたMERRITTのINAUGURAL MK2 TOPLOAD STEM (50㎜×30㎜ / 317.5g)から、ALIVE INDUSTRYのRT STEM (50㎜×21㎜ / 302g)へ変更し、ハンドルバーの位置が9㎜下がった。これによって、フロントの上がり過ぎを解決。
数十個のステムを使ってきたが、このステムにはとにかく驚かされた。見た目はゴツいのに軽い。何より取り付けの感触がたまらなく快感で、忘れられない。
ハンドルを固定したときも、フォークとに固定したときも、余計な金属のたわみやグニャっとした印象が全く無い。力を入れてボルトを締め付けていないのに、カッチリとロックされる感触が安心感と高揚感を持たせてくれる。
ステムのスペックを数字で見ると、かなり下がり過ぎて逆にフロントが上げづらくなりそうだが、GRADはBBが低めなので、なんの心配もなく気持ち良くフロントが上がった。
11.7″→11.625″と、約1.9㎜下がったので余計に感じたのだろう。リアを短くしたりハンドルを高くするのと同じような感覚だ。
BBが低くなると、ハンドルのグリップ位置からBBまでの距離が長くなる。すると、フロントを腕で上げた後の動き、両脚でペダルを下に押し込む動作がやりやすくなる。
ハンドルのグリップ位置を中心としたバイク全体を、振り子の様に前に運び込める。座って乗るブランコよりも、立ち乗りしている方が早く高くにいける。この感覚に近い。
マニュアルのハマる範囲も広く感じ、ミニランプやストリート、パークを流すにはとにかく扱いやすく気持ち良く走りまわれる。広々とした場所で乗りたくなるね。
BBが高くなるとエアー中やリアを上げたい時にすぐに反応してくれ、コンパクトでとてもクイックな感じになってくる。しゃくる。とゆう動きがしやすい。
この感覚はアナログ時計で考えると僕は分かりやすかった。
バイクを真横から見たとして、時計の中心がグリップ位置。短い時針の先を高いBBとし、長い分針の先を低いBBとする。
それぞれ可動域が同じでも動く距離(バランスがハマる範囲)は違う。中心に近くなればなるほど範囲が狭くなるので、より点でバランスを取るような動きになる。
BBが低くなると
・リアが短いのと同じ
・ハンドルが高いのと同じ
この辺は好みが分かれてくるでしょう。
高い方がBMX本来のゴツくてカッコ良いシルエットが映える。これは男気溢れるユーゴのこだわりを感じられる。僕も組み上がったGRADを見て更に好きになったポイントでもある。
乗り味はひとこと。バイクとの一体感、安定感が増す。
これはハンドレールをやってすぐに分かった。バイクに乗った時の股下のスペースが少なくなるので、フレームが左右に振られなくなる。モーターバイクで言うニーグリップをしている感覚だった。
シンプルに走り回ったり、大きく飛んだり、スピードを出してセクションに突っ込みたいなら、このくらい高い方が安定感があって良いかもしれない。GRADファンが多いのが分かる。
テールウィップやキャンキャン、捻り系などバイクと体が離れる技をしたいのならトップチューブが低い方がまたぎやすくてなってくる。
このスプロケのデザインがめっちゃ好き。今はアメリカに行ってしまったが、宇都宮でBMXを始めた頃から仲良しの友達が乗っていたBMW7シリーズのホイールに似ている。
スプロケを見る度にBMX三昧のあの頃のノリを思い出させてくれるので、また攻めずにはいられなくなってきている。実際にこのスプロケになった日からライディングが変わった。
真っ直ぐに乗ったり飛ぶだけならそこまで気にならないが、180°、360°、フェイキーは違和感を感じる。これを乗り込むと、上手くなったと感じる瞬間がまた訪れるのだが、同じ感じにしたければフォークのオフセットを短くしホイールベースを短くすれば良い。
スピードと高さや、コーピングにフロントが当たってからリアが当たるまでのリズムを身体に馴染ませ思い出させる。ストリートならマニュアル、バニーホップ、180°とかかな。
スピードが上がる時に感じるタイヤのしなりとグリップする音。カセットハブのラチェット音の高鳴り。風を切る音。空気を切り裂く感覚を肌で感じながら走り回る。馴染み始めると気持ち良くて仕方ない。
BMXを初めて20年を超えたのだが、当時の感覚を身体が欲していたのかもしれない。
みんなも自分スタイルのBMXを思いっ切り楽しんでね。
最後まで読んでくれてありがとう。
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Frame | ALIVE INDUSTRY Grad Type1 21″ |
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Bars | UNITED Buick Regal 8.75″ |
Fork | WETHEPEOPLE Sterling 32mm |
Stem | ALIVE INDUSTRY RT 50mm |
Headset | RELIC Integral |
Grips | WETHEPEOPLE Hilt XL |
Front Wheel | ECLAT Simplex / Polar |
Rear Wheel | ECLAT Kolibri Cs / X-odus |
Tires | WETHEPEOPLE GRIPPIN 2.25″ |
Seat/Post | MERRITT SL1 Pivotal / ECLAT Torch Offset |
Sprocket | MULLET 26T |
Cranks | MACNEIL Conjoined Cranks 175mm |
Bottom Bracket | RELIC Mid Size 19mm |
Pedals | ECLAT Centric |
Pegs | WETHEPEOPLE Dill Pickle 4.5″ |
Chain | ECLAT Diesel |