親子水入らず?群馬旅行記 – たまには親孝行編 by 由谷 友孝 (YOSSY)

ちと時間が経った話しなんだけど、先々週末に母方の地元へジイちゃんとバアちゃんに会いに両親と嫁の4人で群馬県へ行ってきた。

ジイちゃんもバアちゃんも90歳を目前にしデイケアやデイサービスを受ける状態なため、それぞれの施設へ訪問。
2年ほど会っていない間、それぞれの体の不調を耳にしつつその後は比較的元気にしていると聞いていたものの、歳も歳なため不安がなかったわけではなかった。

どちらの施設へ訪問しても、子供の頃からの共通の思い出で話しが盛り上がったり、早く自由に体を動かしたいなどの前向きな話しを聞いたりと、ふたりの元気な姿を見ることができ安心しつつ、ずっとは見れないであろうふたりを思い複雑な心境だった。
自分の母親はどんな心境なのか察することなどおこがましいとかと思いつつも、終始幸せそうな母親の顔を見てこちらも幸せな日だった。

ふたりの施設を後にし母親の実家で叔父夫婦からの熱烈歓迎を受けつつ、今回の旅の第2目的地である伊香保温泉へ向かった。

宿泊先は、なぜか駐車場から自家用ケーブルカーで宿まで上がるその名も「景風流のやど かのうや」。

母親の実家から小一時間ほどの伊香保温泉。
そんなに遠いところではなかったのに行ったことがなかったところ。
どうやら万葉集にも登場するほど古い温泉のようで、温泉まんじゅう発祥の地とも言われているよう。

365段の階段が有名なだけに、なかなか険しい土地に広がる街で、川に張り出すように温泉宿が並んでいたりする。
その建物と建物の間はというと、これまたなかなか険しい階段が下に伸びていたり、風土を感じる土地だ。

街に流れる川の底は温泉が流れこむせいか土が赤くなっていて、温泉に来た自分たちを盛り上げるに十分な演出だ。

上にあるような賑やかな温泉街も良いが、自分は下のような古びた感じの雰囲気が好きだ。
深くなくとも、なんとなくその街の趣を感じられる気がするのが楽しい。

温泉の醍醐味である長風呂が楽しめない性分な自分ではあっても、風土料理はその土地ならではを楽しむ機会だ。
ここ伊香保に限らず群馬が誇る川魚、ギンヒカリがピカ一だった。
とはいっても、この魚を知ったのは今回が初。どうやらニジマスのブランドものらしい。
ぷりぷりしてて滑らかな肉の感触がんまかった。

次回、ジイちゃんとバアちゃんに会いに来るときは、また伊香保にするか草津もいいかもしれない。
草津は子供の頃に行ったきりなのだ。

翌日、高崎観音を拝みつつ帰路についた。
この観音様は、山の上に立ち街を見守っているような姿が印象的だ。
胎内拝観と言い、40メートルを超す観音様の体内(胎内)を階段で登ることができ、観音様の視線、正確には肩のあたりから小窓越しに下界の景色を拝むことができる。
妙義山に浅間山、榛名山に赤城山、そして東京方面も眺められ、小さな窓からでもなんだかんだと風景を楽しんだ。

ほんの数年前までは、両親と旅行することはあまり考えたことがなく、旅好きな彼らの旅行記を聞きつつ自分の旅の話も聞かせる、そんな関係だった。
向こうからの誘いもあり、最近では数カ月ごとに親子旅行をする。
車を持たないふたりを自分の車に載せ目的地へ向かう。
なんとも親子らしいことを最近ではたまにしているのだ。

あ、そうそう。
車のオイルはマメに交換したほうがイイ。
113,000kmとちょっとの愛車。まだまだこれからだな。